驟雨の標

困った人の長話(記述言語版)

身体を動かす方法(枯渇してる人向け)

本当は「枯渇健康法」みたいに書こうかと思ったけど、健康を目指している訳では全くないのでやめました。

当ブログはブラック企業には断固反対ですが、現時点で「ブラックなもの」を全て日本社会から廃する事は不可能であると考えています。それは企業に限らず、ブラック部活やブラック研究室なんてものが問題視され始めています。

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研究者の世界なんか特にその傾向が顕著ですが、ライバルを追い抜かせるだけの大きな成果を出すためにはある程度ブラックなものを許容しなければならない場合が多々あります。そこで今回は「一定のブラックさの中でどう身体を効率よく動かすか」についてです。

 

※当ブログは本記事に書いてある事を試したことによって発生する損害について責任を負いません。全て自己責任でどうぞ。

 

 

今回書く事は私が自分の身体を動かしてきて、幾つか分かった事を経験則としてまとめたものになります。これは体力・睡眠時間・糖分・水分その他もろもろが枯渇している人向けの「身体と精神をどうにかこうにか過酷条件でも動かす方法」です。

当たり前の話ですがこれは健康法ではないし、寧ろ続ければ続けるだけ際限なく不健康になってゆく方法論です。状況が変化したら即座に中止して元の生活に戻りましょう。

といってこういう事を書くと怒られそうなので一応前置きから。

 

前置き

私はブラック企業、ブラック研究室、ブラック部活のどれにも反対です。それは個々人の自由を著しく奪い去り、その癖してマトモな生産性も上げられないという日本式集団主義の凄まじい欠点であり汚点であります。これは速やかに改革されなければならない悪習でしかないのです。
しかし――
この日本には多少のブラックさは覚悟の上で全力で頑張っている人達が存在しています。それは家族の為に独り黙々と残業代を稼ぎ出すために努力しているサラリーマンであったり、世界に冠たる日本の科学技術を支えるために日夜研究室で奮闘している研究者だったり、或いはより面白い作品や芸術を生み出すために昼となく夜となく思考し続けている作家さんだったりと、実に多種多様な人々が多種多様なバックグラウンドを背負って、ブラックさを受容しています。勿論最終的にはそういったブラックさも消滅すべきものであるとは思いますが、それでも彼らの努力や苦闘を否定する事はできません。今現実に頑張っている人々を指して「ブラック社会の犬だ!」などと謗る人々は人権主義者の皮を被ったエゴイストです。
ここではそんな多少のブラックさを覚悟の上で頑張る人々の、身体の使い方に関する方法・考え方を述べる事を主要な目的としています。

 

使う物

  • 適度に糖分が入った飲料
  • 水分(糖分が入らないもの)
  • コーヒー(できればブラック)

 

方法

  1. まず現在の自分の身体がどういう状態にあるか正確に認識する。
    これなくしてこの方法は成立しません。色んな方法がありますが、例えばメモ用紙を一枚用意して「ねむい」「はらへった」「のどかわいた」など、自分の身体を自分で認識できるワードを感じるままに書き出して自分の状況を確認してください。紙に書くのが恥ずかしければパソコン上に打ち込んでください。スマホボイスレコーダーに自分の状態を喋って録音しても良いです。とにかく「記録が残る方法」で自分の状況を認識してください。
  2. 調整する。
    上述の三種類の液体を使って身体の調子を変えます。ここで何故「液体」でなければならないのかというと、それは「もっともコストが小さく所要時間が短い」からです。ブラックすぎて飯を食う暇が無いなんて事は多々あるでしょう。そういう時には液体を使うのです。
    しかしながらこの調整には少しばかりコツがあって、簡単には行きません。そこでどういう条件が必要なのか、自分の経験から抽出した結果がこれになります。

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    縦軸は糖分の分量、横軸は水分の量になります。それぞれ0%は自分が気絶する限界値を、100%は満腹まで飯を食べた時や、吐きそうになるまで水を飲んだ時を想像してください。
    このグラフには5つの領域が示されています。中央の領域ですが、これが理想の条件です。この条件になった時には適度な緊張感を維持して堅実に動くことが可能になります。しかしこの条件を手放しに維持する事はできません。グラフ左下方向へ向かう圧力が常に働いているので、たいていの場合しばらく働いていると辛くなってきます。
    これに対して他の4つの領域では、それぞれ何らかの問題が起きてやる気が無くなってしまったり、居眠りしてしまったりするようになります。
    ・「幸せに気絶」領域
    飯(糖分)をたっぷり食べて、水を沢山飲むと非常に高い確率で極度の眠気が発生します。これは水分の摂り過ぎによって膵液が希釈されてしまい、食事の消化が遅くなってしまうためであると考えられます。緊張感を維持できなくなり、妙に幸福な気分でそのまま気を失います。こうならないために、適量のコーヒーを体内に入れます。コーヒーには脱水作用がある他、興奮作用によって代謝の活性化が期待でき、大量に摂取した食事を効率よくエネルギーに変えるための状態が体内で調えられます。
    ・「死にかけ気絶」領域
    米一粒たりとて飯を食わず、コーラのような糖分の入った飲料も飲まず、それどころか水も飲まない生活をしたことがある人は日本にはごく少数だと思います。しかしブラック状態に陥ると水の一滴すら飲む暇が無いなんて事態が往々にして発生します。その場合にはこの記事の内容自体使えなくなりますが、その必要もなくなります。個人差はありますがおおよそ48~72時間ぐらいで脱水症状&栄養失調のダブルパンチで気絶してしまい、そのままお陀仏と化してしまうためです。そうならないためには、どんなに忙しい条件に在っても、糖分が含まれた飲料を一定量飲む事が重要です。
    ・「糖分過多」領域
    糖分が多すぎると肝臓の作用によりインシュリン(インスリン)というホルモンが分泌され、余った糖分を脂肪細胞やグリコーゲンにして貯蔵しようとする働きが発生します。しかし肝臓の働きはさほど高速で制御できないため、このインシュリンが分泌されすぎて低血糖状態に陥る「反応性低血糖」という症状を引き起こしてしまいます。すると低血糖に応答してもっと甘いモノや糖分を摂取したくなるのですが、ますます酷い低血糖状態に陥ります。低血糖状態に陥ると酷い倦怠感や眠気に悩まされ、酷い場合にはそのまま居眠りモードへ突入してしまいます。「甘いモノを食べれば食べるほど疲れる」というのはこの症状から説明がつけられます。

    ・「水分過多」領域
    一方で水の飲みすぎによる健康被害って、一気に何リットルもの水を飲んだりしない限りはありません。だから水をガブガブ飲んでデトックスするのよ、なんてブルジョワなご婦人たちはニコニコしていますが、それは暇を持て余しているご婦人の話。ブラックな環境に収奪されるプロレタリアートには水に関しても気を付けなければならない事がいくつか存在します。最も問題となるのは、水を多飲する事でごく軽度ながら水中毒の症状が出る事でしょう。通常の場合血液中には多量のナトリウムが含まれており、その濃度バランスが崩れると低ナトリウム血症の症状が出始めます。血液から細胞の隅々まで水分を行き渡らせるために血管から細胞へ向けて「浸透圧」と呼ばれる圧力が働いており、これによって水分は生体内に適切に行き渡る事ができます。このバランスは血液中のナトリウムの量によってコントロールされており、ナトリウムが多すぎると細胞がカラカラに、少なすぎると細胞が水浸しになってしまいます。水を飲みすぎると血液に大量の水が入りこのナトリウムが極度に薄まってしまうため、全身の細胞が水浸しになったような状態に陥ってしまいます。これによって酷い疲労感が出てしまったり、眠気が発生したりする原因となってしまいますので、水を飲みすぎるのもこれまたあまり良くない状態となります。

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    「糖分過多」及び「水分過多」の二つの問題を手っ取り早く解消する最強の方法は運動する事です。糖分が多すぎる場合には汗をかかない程度に軽く歩いたり動き回ったりして、それから少しずつ水を飲む。また水分が多すぎる場合にはある程度汗をかくぐらいの運動をして、少しずつ糖分の入った飲料を飲む。この方法でグラフ中央の理想的な状態に身体を近づける事ができます。

  3. 身体を休める。
    この方法は万能ではありません。液体だけで身体のコンディションを維持しようとしても、無理があります。個人差はあるでしょうが私の場合には4日程度でどうにもならなくなって気絶してしまいました。従ってあんまり無理を強いるような事をしてしまったら、その後にはしっかりと自分の身体をケアする作業が当然必要になります。飯を十分な量食べて、ゆっくり身体を休める時間を最低でも一週間に一回は作ってください。そうしないと本気で死へ一直線です。

 

さいごに

人権無視のブラック企業反対!と大声で主張する事は何ら間違った事ではないし、できれば私もそういう風に叫び声を上げたいのですが、私が足を踏み入れた学問の世界ではそう簡単に話は進みません。やっとの思いで同輩たちに追いついたと思ったら、一瞬後にはまた追い抜かされている世界です。そんな世界において戦い続け、一定の成果を出すためには、多少なりともブラックな事態に陥る事を覚悟の上で行動しなければなりません。勿論、多くの人々にとっては「そんな世界に立ち入らない」という選択肢こそが最適解であり最善であるという事になりますが、世の中はそういう最善だけを選択して生きていられる程強い人ばかりではなく、私を含めて多くの人々が最善でありたいと願いながらそうではない道を歩いています。私の経験している事が少しでもそういった「決して最善でないが、より善き道を目指そうとする人」にとっての一助になればこれ幸い。